「転職まで3年待つべき」は本当?

就職1年目だけど限界かも。
でも、3年たたないと転職って難しいって聞くし・・・

結論から言うと、3年待つ必要(メリット)は、一部の例外を除いてないと思います。
現に私も、1社目は1年7ヶ月で退職しましたが、普通にスムーズな転職活動ができました。

今回は、日本都市伝説の「転職まで3年」の解明と、
3年以内で転職するメリット、デメリットをお伝えしていきます。

そもそも「転職まで3年」はどこからでてきた?

どこから出てきたか、というと
「石の上にも3年」
ということわざからという説が有力です。
もしくは、「それが一般常識だから」でしょうか。

ちなみに「石の上にも3年」ということわざはインドのバリシバ尊者が悟りを開くために石の上で3年間坐禅を組み続けたことが語源だとか、
中国で禅の開祖の達磨大師が3年間、洞窟のなかで坐禅を組み続けたことが語源だとか言われています。




・・・・・w



あなたは修行僧ですか?w
そうでないようであれば、ましてや令和の仕事観においては3年という数字は一旦あたまから外した方が良さそうです。


ちょっと真面目な話にもどして、w
短期離職が本当に非常識なのかを確認しましょう。
以下は厚生労働省さんからお借りしたデータで、
新規学卒就職者の離職状況の調査です。
新卒さんが3年以内にどのくらい辞めているか、です。

厚生労働省さんから拝借

離職率の一番低い、大学卒業者で見ていきましょう。
1年目は11.4%、2年目は10.6%、3年目は10%
つまり2年目までには23%が辞めていて、それはほぼ4人に一人で、日本人のB型の人の割合よりちょっと多いくらいです。
3年目までの離職率に至っては実に、33%で、O型の人の割合を超過します。


B型もO型も、普通にそこらへんにいますよね?
つまり、3年以内にやめるなんて当たり前だし、
2年以内にやめるのもよくあること
というのが現在の実態です。


このデータから、
もはや「入社してから3年は働くべき」「長期勤続があたりまえ」は一般常識ではないことが明白です。
(もちろん、良い環境の職場で長く働けてそれが本人も幸せなのであればそれほど良いことはないと思いますよ!)



1,2年でやめる人はあなたが思った以上にそこらへんにいますし、
職業選択の自由は憲法でも保証されていて、短期離職はモラル違反でもありません。
やっている人がいっぱいいて、モラル違反でもないのだから
単純にあなたにとって都合が良いか悪いかをフラットに考えるべきです。



この記事にたどり着いたあなたは、
おそらく「今すぐ転職すべきか、もう少し続けるべきか」で悩んでいる人だと思います。
私個人と、多くの求職者の方の実例からかんがえた、
いますぐ転職するデメリットと現職でもう少し続けるメリットをご説明します。

今すぐ転職するデメリット

転職をしなきゃいけない状況に直面した場合って、多くが危機だと思います。
要は、転職をしなきゃいけないとき=なんらかのデメリットが迫っていることが多いです。
今すぐ転職をすべきか、を考えるときは、以下のようなデメリットが当てはまらないか、もしくは許容できるレベルかをチェックしていきましょう。

・病気になる可能性
・成長が鈍ることによる市場価値の停滞
・新しい仕事の機会損失

病気になる可能性

現職を続けることで、
・心の病になるかもしれない
・風邪をひきやすくなった
・アレルギーや喘息の持病が再発した
・その他健康に問題が出ている
などの健康問題がでているのに
「この仕事だけが原因じゃないし」「私が我慢すればいいし」など見過ごしてしまってませんか?



心の病は、一度発症したら数ヶ月の休職によって大きな経済ダメージを受けますし、
転職時の面接ではマイナス評価になりますし、言わないで入社したら解雇対象になりえます。
その後も何回も再発のリスクを抱えます。

そのほかの病気でも似たような状況です。
わたしも、胃腸を月1で壊す状態に陥って転職しましたが、
転職後もしばらく、半年間はその状態が続きました。
転職後は改善傾向のため通院しつつ仕事を継続できましたが、
医療費もかかりましたし、精神的な負荷もかかりました。


体がぼろぼろだと一時は我慢できても長期的には稼げませんし。
体が資本というのは事実です。


仕事を続けることで健康を害すのであれば、我慢するのは危険な大きなデメリットですよ〜!

成長がにぶることによる市場価値の停滞

これも、よく求職者の方でいらした例ですが、
現職への不満たらたらで「やってらんないな〜」「なんでこんなやり方なの?」「とりあえず怒られないことを目的にやり過ごそう・・・」
など、文句たらたら、妥協に妥協を重ねて働いている状況ではありませんか?


人間だれしも、会社、というよりも自分が働くチームの方向性や上司の指示、やり方になっとくして動く方が、能動的に働くことができます。
そして、その方がスキルは上がります。
例えば、営業マンだったらモチベーションが上がっている方が10件/日多くアポ電話をかけれるかもしれないし、アポ電一つずつに工夫をする気力があればアポ取得率が5%程度上がるかもしれません。
保育士さんだったら、手遊びを一つ多く身につけられるかもしれないし、保護者の信頼を1つ多く得られるかもしれません。

転職したら得られたかもしれない
・10件のアポ電話を増やすスキル
・アポ取得率5%
・手遊び1種類
・保護者から信頼を1つ得る
これらのスキルは、転職をしないことによってあなたが得られなかったスキルで、
これによって、あなたの市場価値は上がったかもしれないのに
転職しないと同じままです。


もちろん、今の職場で頑張った場合も仕事をする以上、スキルは必ず上がると思います。
でも、転職した方がスキルが早く上がるなら、あなたの市場における価値も早く上がるし
その分早くお給与をあげられる、ということだから、
現職にとどまることがあなたの市場価値を停滞させる=将来のお給与を停滞させるかもしれません。
それは許容できますか?

新しい仕事の機会損失

これは、どうせ転職を考えているなら今すぐのほうが享受できるメリットが大きいよ、ということです。


わかりやすくするために、パソコンの例でご説明します。
あなたがMacの最新のパソコンを手に入れたいとして、いつかは欲しいけど、お金を1年貯めてから、と1年先延ばしにしようとしたとき、、、
もしローンをしてでも今すぐ購入していたら、
・PCの速度が上がり1日1時間、週の半分は使うから1年間で182時間削減できる
・新しいPCを使って嬉しいって気分を365日分早く多く味わえる
・新しいPCじゃないと受注できない仕事があって、それの報酬10万円を手に入れる
というメリットを手に入れられていたのに、購入を後回しにすると、ぜーんぶ1年間は失います。


仕事も同じです。
そもそも好条件の仕事を手に入れる機会を失うかもしれないし、
1年後に転職できるとしても、
1年早く入社した同僚よりは、収入も、任せらる仕事も、得られる知識もスキルも出遅れます。

どうせ1年後にすると決めているなら、今しちゃった方がおトクです。

現職でもう少し続けるメリット

なにも転職することだけが最良の道ではありません。
転職なんてめんどくさいことは、しなくて済むならそれに越したことはないし、続けるメリットも多いはずです。
現職をもう少しつづけた方がよいのか迷っている場合は、以下のようなメリットが隠れていないか?もしくは捨てても良いものか?をじっくり考えてみてほしいです。

・履歴書が綺麗になる
・給与/退職金/福利厚生の向上
・次のステップの募集要項に適合する

履歴書が綺麗になる

今やめることで、2連続以上の3年以内離職になってしまう場合は、要注意です。
短期の離職は今や一般的であるとはいえ、
連続で短期離職が続いてしまうと
「本人に問題があるのでは」
「うちの会社もすぐにやめるのでは」
と思われる可能性は上がります。

もちろん、あなたが
・次は起業するからサラリーマンとしての信用はどうでもいい
・短期離職以外の点で大きく評価してもらえる(専門性など)
・短期離職など気にしない会社を選ぶつもり(立ち上げたばかりのベンチャーや親族経営など)
などの場合は全く問題ないですが、
「しばらく普通のサラリーマンとして食っていきたい」のであれば、
経歴の中に3年以内の離職しかない、という状態はなるべく回避しましょう。

給与/退職金/福利厚生の向上

もし、あなたの会社が以下のいずれかに当てはまる場合・・・
・現職の給与は、他に転職するより明らかに高い
・あと2年続けたら大幅に給与アップする
・あと1年続けたら退職金対象になる
・あと3年続けたら、家賃手当対象になる
など、現在or長期継続をすることによって待遇がよくなる場合、
よーくよーく考えましょう。

給与や退職金やその他福利厚生を諦めることは
生活水準ダウンを受け入れることになりかねません。
それを許容できる、もしくは、それを許容してでも得たいものがあるのか、
確認した方が良さそうです。


友人の会社で、新卒からしばらく給与は他の会社と変わらないが
30才をすぎたタイミングで大幅に平均よりも年収がグッとあがる会社がありました。
そこは、新卒を大量採用して、かなり厳しい成果を求め、
現にどんどん辞めていく代わりに、30才まで生き残った優秀な社員には高額の報酬を与え長期勤続をしてもらうという考えの会社でした。

どっちを選ぶかはその人の考え次第だと思います。
体調をくずして辞めた人もいれば
ゆるやかな仕事でそれなりの収入を求めて辞めた人もいるでしょう。
ちなみに友人は、当初は30才を超えての高額収入を目指し入社をしましたが、
結局、目の前の収入よりもやりたいことを実現するために30手前で辞めました。
もしかしたら、やりたいことを実現しきったら、収入も手に入れられると踏んだのかもしれません。

次のステップの募集要項に適合する

日本の昔からの企業は
・終身雇用制度
・手厚い福利厚生
・そのための長期的な人材育成
・その代替として長期的で安定した労働を提供
・結果として人材が安定し、会社の保有する知識技術を長期形成できる
という仕組みで成り立っていました。
今もこの形を継続している会社では
「長期雇用してくれるか」「短期離職をしないか」が重視されるでしょう。

募集要項にはっきり書いてあったり
そうじゃなくても、短期離職がある場合に書類だけで落とす場合もあります。
書類さえ通れば、面接で早期離職の理由をしっかり説明できますが、
書類だけでおちる会社では弁明の余地さえ与えられません。


自分が次にいきたい職場の考えが、「短期離職はとにかくNG」という方針であれば、今は我慢です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
メリットデメリットの話なので、重複している人もいると思います。
例えば、健康に支障をきたしているけど、今の会社であと1年頑張れば給与が大幅に上がりそうなんだよな、とか。
どっちが自分にとって大事なのか、どこまで我慢できそうなのか、できれば書き出してでも整理して見てくださいね。


また、色々と書きましたが、正直例外があると思います。
それは、「なんとなく、感情的に、直感的に、違うと思う!」ですw
どう考えても転職する方がメリットがあるけど、
あと1年頑張らないと自分のことを無責任だと思っちゃうし、後悔すると思う・・など。


結局はメリット・デメリットに気づいているかがポイントです。
メリットはあるけど、それを捨てでも自分はこうしたい、と。
あとは、自分で下した選択を、後悔しないようにできるのは自分だけだと思います!


たとえばキャリトレなどの、求人を見るだけからスタートできるサービスであれば、
自分のペースで、まずはメリットとデメリットを冷静に確認していくことができて、
一歩めとしてはとてもおすすめです。

求人を見ないと、今のメリットもデメリットも見えてこないこともありますからね!
転職を進めよう!という気持ちになったら、
転職エージェントはなぜ無料なの?を参照しつつ、本格的に転職エージェントに登録も始めて見てください^^
それでは!